家づくりの足あと

篠ノ井石川の家(減築+増改築)

篠ノ井石川の家(減築+増改築)

息子さんに背中を押され、住まいの大改修を決断されたお施主さま。一緒に暮らす高齢のお母さま、遊びに来るお孫さん、そしてシニア世代を迎えるご自身のためにおこなった、減築+改修+新築とは。
(2011.11竣工)

【家づくりがはじまるまでの足取り】

仕事が忙しく、落ち着いて家のことを考えることなどなかったのですが、「老朽化してきているようだし、使い勝手も良くないし、ずっとこのままでいいの?」と、東京の息子。心配してくれる息子の言葉に、次第に我が家について考えるようになりました。
正直「家は住めればいい、ゆくゆくは買い物や通院に便利なマンションに暮らせば・・・」と考えたこともあったのですが、都会で暮らす孫を思うと、四季や自然を感じる心の故郷として、また、孫と私の絆の場として、ここに家があることは孫の心の豊かさにつながるのではと考えるように。
そして、思い切って手を入れることを決断。老後も安心して長く快適に暮らせる住まいにリフォームすることにしました。


【誠設計との出会い】

誠設計さんとの出会いは、公私とも交流のある知人の紹介。誠設計で家を建てたという知人の話を聞き、まずは見てみようと見学会に行ってみることに。
そこで、『家は単に施主の希望を聞いてつくるのではなく、誰がどう暮らすか、使い勝手はどうか等、設計者の方が深く掘り下げて設計するものだ』という話を聞きびっくり。今までの概念が覆るようでした。その後、色々な事例を見せていただき、建てた方々の話をうかがううちに、誠設計さんにお願いしようという思いが固まっていきました。


【設計の時間】

当初は老朽化した部分を改善し、使い勝手良くリフォームできればと考えていました。
ところが所長さんからいただいた提案は、「今の大きさでは将来困るのでは。暮らしを大きく改善するのであれば暮らしやすくコンパクトにしたほうが・・・」というもの。考えてみたことのない発想に驚きましたが、自分の老後に視点をあてると確かに2階は要らないだろうし、日常の生活や管理にも困りそうだと納得。所長さんの提案の通り"減築+新しい住まい"を考えることに決めました。
また、プランニングでは「人の気配がわかるように」「来客と過ごす場所とプライベートを分ける」ということを気にかけていただきました。自分のペースで過ごしながら家族の気配に気づき、来客にも気を使わせない。今と将来、両方を見据えたプランができていきました。


【着工前に・・・】

設計が終わり、いざ工事が近づいてくると、困ったのが長年の荷物の整理。仕事に追われなかなか手をつけられないでいたところ、誠設計やLLBのスタッフの方、大工さん方が応援にきてくれ大感激。身近でもなかなかお願いしづらいところなのに、私の仕事や状況を察し、皆で手を貸してくれました。今思い出すだけでも目頭が熱くなりますが、まるで本当の 親戚のように親身になって手伝っていただいたことに、本当に感謝しています。


【施工の時間】

施工中は仮住まいをしていました。忙しくてなかなか見に来られなかったのですが、近所の方々がいつも現場を見守って下さって、時々現場にくると「とても立派な基礎だよ」「職人さんたちの連携がいいね。建て方がスムーズで驚いた」「材料をとっても大事に扱っているんだよ」などと報告してくれ、気づけば毎日現場に通ってくる大工の山田さんとご近所はすっかり仲良しに。
近所の方のちょっとした困り事や手直しもしていただいたりで、大工さんはすっかりこの村(集落)の人のよう(笑)。私も近所の方も皆で完成を楽しみに見守っていました。 また、感心したのが設計と施工の連携のよさ。人の良さとあいまって、工事中はとても楽しかったです。


【これから】

以前は家は「住めればいい」という思っていたのが嘘のよう。設計・建築を通じて観点がガラリと変わりました。
家は、くつろぎと楽しみの場所。折角リフォームするなら、今の家にこだわって単にキレイするという考えでなく、家族の年代や成り立ち、生活様式を踏まえたリフォームをすべきだとつくづく感じます。
ゆくゆくは、人とのつながりを大事にしながらゆっくり豊かに暮らしたい。そう考えると、この家はしっかりその想いに応えてくれそうでわくわくします。これからは、愛着をもって大切に住んでいきたいと思います。