家づくりの足あと

金箱の家

金箱の家

200坪超の敷地に、代々の建物がいくつも・・・。何から手をつけるべきか途方に暮れていらしたご夫妻ですが、設計者と丁寧に検討し敷地全体を整理。「ほれぼれしてしまう」我が家に辿り着きました。
(2014.07竣工)

【家づくりが始まるまでの足どり】
28_story_03.jpg最初に家づくりを考えたのはまだ子どもが幼い頃。両親と同居する大家族だったので、隣家を買い受けたのを機に子世帯で別棟をとも考えましたが、具体的には進展しませんでした。
その後も時折考えることがありましたが、広い敷地をどうすべきかという問題が頭を悩ませ、子どもたちの進学も重なり、なかなか踏み出せずに過ぎていきました。
それから十数年。冬の寒さが前にも増してきつく感じるようになり、敷地の問題をこのままにして次の世代に渡す訳にはいかないと思い、定年も間近、やるなら今しかない、ラストチャンスだと奮起して、夫婦で色々な情報を集めては見学にいくようになりました。

【依頼先選びと誠設計】
色々な家を見に行きましたが、夫の脳裏にはいつも敷地の課題があり、家は勿論、敷地全体をみてもらえないと・・・という思いがありました。そんな中、新聞である家の写真が目に留まりました。家と庭一体で、いい家だなぁと強く印象に残っていたのですが、再び同じ写真を目にした時、それが誠設計の家だと知りました。いつか見てみたいと思っていたところ見学会があると知り、妻と桜新町の家へ。その家は、落ち着いたとてもいい家でした。その後すまい教室に行くようになり、性能や構造の考え方・家づくり思想など、所長さんと色々お話しするうち、この人ならやってくれるだろうなと思うように。ご自宅を見せていただく機会があったのですが、外観を見るや、「なんて上品ないい家なんだろう!」と感激。何とも言えない室内の落ち着きや窓から見える庭にすっかり魅了され、「この家と全く同じようにつくってほしい」という思いにかられました。これまで色々な家をみて"いいな"とは思いましたが、これほどインパクトを受けたことはありませんでした。

【私たちの望む家】
28_story_02.jpg我が家の場合、建物だけ考えていてはダメ。どうしても敷地全体のコーディネイトが必要でした。それを安心して任せたうえで、ゆったりと風が流れるような心地いい家が欲しいと思っていました。妻にとってはようやく叶う我が家。あまりモノを置きたくないという妻のスタイルに応えてくれ、自分でいくらでも好きなように色つけできる、"シンプルで素敵な家"を望んでいました。

【設計の時間】
「敷地をどう活かすか」から話が始まりました。敷地内には家が2つ。不要な家を残しておいても困る、解体すればヘンに空いてしまう、再配置すれば庭の位置が合わなくなる。色々悩みましたが、次の代に安心して渡せるよう思い切って全体を見直し、庭を活かし再構成することに。
プランニングは、「こんなに私たちの話に耳を傾けてもらえるのか」と思うほど、じっくり時間をかけて行われました。夫は特に方位を気にしていたので、プランをまとめるのにはかなり苦労いただきましたが、最終的には夫婦とも納得のとてもいい案になりました。

【施工の時間】
仮住まいが近所だったので、現場が始まると散歩がてらよく見に行きました。当初は大がかりに地業が進む様に気を揉みましたが、様子がみえてくると楽しみに。職人さんたちの迷惑にならないよう夜間訪れることが多かったのですが、どんどん素敵にできあがっていく我が家を見ると本当に嬉しくて、窓越しに室内を覗きこんだり、夫婦で濡れ縁に座ってみたり通りから眺めたり。ワクワクしながら見守っていました。
最も驚いたのは現場の皆さんの人の良さ。一見強面に見えるのに(笑)、とっても丁寧に挨拶してくれるし、話かければニコニコっと笑顔で答えてくれる。ぶっきらぼうなのが当たり前と思っていましたが、現場の人がこうだもの、いい家ができるわけです。

【家づくりを振り返って】 足場が取れた姿を見て、他にはないその品の良さに感激していたところ、「これからもっともっと良くなりますよ」と設計の岡田さん。その言葉通り、外工事が進む度さらに良くなり、道路から見える"横顔"は「何ていい家なんだろう」とうっとりするほど(笑)。懸案だった敷地全体のコーディネイトが叶って想像以上の家ができ、嬉しくて仕方ありません。
結婚して28年、妻の念願だった"心から愛着わく我が家"がようやく完成します。いつも妻の好みを完璧に捉えて提案をしてくれた岡田さん、燻し銀の所長さん、棟梁や代人さんなど皆さんに会わなくなるのが寂しいですが、この家を大切に、ゆったり暮らしていきたいと思います。